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<私のインターンシップ> マ キンイさんに聞く


私のインターンシップ ~どんな人でも心を開いてくれる…お年寄りとの触れ合いを通して学んだこと~
静岡大学人文社会科学部 社会学科 心理学コース2年 マ キンイさん(中国出身)
<インターンシップ先> 「(株)ホームズ」

静岡大学人文社会科学部の2年生マ・キンイさんは、静岡市で福祉・介護施設を展開する「(株)ホームズ」の10日間のインターンシップに参加しました。

最初はご高齢の方々にどのように接すればよいのか戸惑ったそうですが、様々な方々との触れ合いを通し、自分から積極的に話しかけることの大切さを学んだそうです。

私達に話をしてくれた後、「今からアルバイトの面接に行ってきます!」と元気いっぱいのマさん。インターンシップでの経験はマさんに勇気も与えてくれたようです。
・どのようにインターンシップを見つけたのですか。

1年生の時に、日本語の授業で見学に行ったことがきっかけです。
設備が整っていることや、利用者やスタッフの方の温かい雰囲気に驚きました。

実はそれまで、お年寄りのための施設に、違うイメージをもっていたんです。
中国で中学三年生の時にボランティアで介護施設に行ったことがあるのですが、そこではお年寄りと施設のスタッフの方達がほとんど会話をしていませんでした。ですから、ちょっと冷たいイメージをもっていたんです。

でも、「(株)ホームズ」に見学に行ったとき、直接、施設の担当の方のお話を伺い、お年寄りの立場になって考え、働いていらっしゃるのを見て、すごいと思いました。
スタッフの方達が利用者の方に対し家族のように接していらっしゃったんです。

仕事だからではなく、「1人の人間として利用者の方を幸せにしたいから」という気持ちで働いていらっしゃる。素晴らしいと思いました。
同時に、どうしたらこんな雰囲気になるのだろう、もっと知りたいと思いました。

インターンシップ先に選んだのは、やはり実際に見学したということが大きいと思います。
文字や写真だけの情報だったら行こうと思わなかったかもしれませんね。


・どのようなことをしましたか。

1週目はお茶を淹れたり食事の準備を手伝ったりしました。

ガイダンスでは「笑顔が大事」「相手を温かい目で見ることが大切」ということを教えて頂きました。利用者の方達とのおしゃべりも大事な仕事でした。何人かの方から、何もすることがなくて時間がたくさんあるから、私とおしゃべりをするがとても楽しみだと言って頂きました。

 感動したのは、認知症で顔や名前がなかなか覚えられない方が私のことを覚えて下さったことです。
名前は覚えて下さらなかったのですが、私のことを「かわいこちゃん」と呼んでくれたんですよ。スタッフの方達も今までこんなことはなかったと驚かれて、きっと「マさんと話したことが嬉しかったんじゃないか」と言って下さいました。

 また、熊のぬいぐるみを人間のように扱って「このクマ子は娘なんだ。この子がいないと寂しいんだよ。」と出かける時も連れて行かれる方がいらっしゃったんですが、私もぬいぐるみだと思わないで、この方の娘さんだということを受け入れて接するようにしようと思い、「今日もクマ子、かわいいね。」と声をかけていました。一度クマ子を洗ってあげたら、とても喜んで下さって、私も嬉しかったです。


2週目は座学があり、「人権を守る」ことを学びました。

言葉で言うのは簡単ですが、実際にできるかどうかはとても難しいと思います。自分自身をどのように説得し、相手を受け入れられるかが大事だということを学びました。

 重度の認知症の方達には24時間スタッフがついていて、常に見守っていなければなりません。
手の震えが止まらない。話すこともできない。食事をしても飲み込みができない…。どうやって接したらいいのだろうかと思いましたが、1週目の経験があったからすぐに受け入れることができました。

自分がなりたくてそうなっているわけではないのだから、こちらが嫌な顔をしたら、その方を傷つけてしまうことになる。私だってそうならない保証はないし、誰もがそうなるかもしれない。
そう思うと、嫌だという気持ちを持つことはとても失礼なんじゃないかと思いました。

実は、私はちょっと潔癖すぎるところがあるのですが、「今私は若くて健康で何でもできる。その方はできないのだから助けてあげたい。」という気持ちになり、受け入れることができました。

このような気持ちになれたのは、インターンシップのスケジュールを、段階を踏んで組み立てて下さったおかげだと思います。




・インターンシップをして変化はありましたか。

インターンシップを通して、どんな相手でも自分から積極的に話せば心を開いてくれると思えるようになったことです。

私は年上の人と話す時、相手の方が偉く見え、自分の未熟なところが気になって緊張してしまうんです。
ですから、就職活動で面接があることを考えると心細く思っていました。

インターンシップ中、利用者の方の中には、以前、重要なお仕事に携わっていた方もたくさんいらっしゃることがわかりました。
若い時すごいお仕事をしていたのに、今は弱い立場になっている。1人の人間の中に強い部分もあれば弱い部分もあるのだなと強く感じました。
それで「怖そうに見える人でも話しているうちに、その人の柔らかい部分、優しいところが出てくるのではないか。私は偉い人と話す時緊張してしまうけれど、100%強い人、100%冷たい人はいないのだから、自分が積極的に話しかける態度が大事なんじゃないか。」と思うようになりました。




・まだインターンシップに行ったことがない友達や後輩にアドバイスをお願いします。

インターンシップはアルバイトと全然違うというイメージをもったほうがいいですし、インターンシップの機会を無駄にしてはいけないと思います。

「行かなければ」と義務みたいになってしまうと、そこから得られるものが減ってしまうのではないでしょうか。
インターンシップ先でうまくいかなくても、社会人としては新人なのだから仕方がないし、専門知識だけでなく色々なことをスポンジのように吸収するといいと思います。恥ずかしいから聞かないというのが一番よくないと思います。

 インターンシップ中は、まず観察することが大切だと思います。

周りの人がどのような行動をとっているか観察して、真似をして、慣れていく。慣れてこそ、自分のやり方ができていくと思うので、最初から「しっかりしないと」と自分を追い詰めてしまっては何もできなくなってしまうのではないでしょうか。
あくまでもインターンシップであり、新入社員ではないのですから、最初はわからなくても、スピードが遅くても、作業ができなくても、初めてなんだからそれが当たり前なんだと思って、自分のミスを許すことも大切だと思います。

ただミスは無駄にしないで、必ず自分なりの大切な経験にすることが大事だと思います。

今は色々な情報が多すぎて、頭の中がぐちゃぐちゃになってしまうことがあると思います。
もし、インターンシップ中行き詰ってしまった時は、スマホやパソコン、テレビをやめて静かな環境を作り、落ち着く時間を作るのもおススメですよ。



マさん、ありがとうございました。



◆インターシップ先の㈱ホームズ様よりコメントをいただきました。

今回私共も楽しみにしていたインターンシップですが、先ず座学で福祉、介護の概略と考え方、次に現場体験として看護小規模多機能施設とグループホームに入ってもらいました。
お二人(タン・カ・シンさん、マ・キンイさん)とも大変聡明でポジティブ、しっかりした考え方と意識、柔軟な適応力を備え、明るく温和な人柄に加え、抜群の日本語能力は圧巻でした。

<マ キンイさんへのメッセージ>
おそらくIQは天才級。介護の現場は常に変化の連続で、指導者は細かな指示等出しようもないが、彼女は現場に入り、暫く全体を見ていたかと思うと、さりげなく利用者に近づいていきあっという間に溶け込んでしまい、しかも笑顔でお話していました。
とても初めてとは思えませんでした。人に言われてやるのではなく、自分の意思でこれだと思ったら、迷わず自分の道を進むのが彼女の心情だと思います。


<マさんへ、一言アドバイス>
介護の仕事は自分の足跡の見えにくい世界です。
素晴らしい理念を以って臨んでいても、常に矛盾と葛藤の現実が付きまとうものです。
そんな時、自分の中に確固たる確信という心の羅針盤があれば迷うことは有りません。良き指導者になって下さい。


<これからインターンシップを考えている留学生の皆さんへ>
㈱ホームズは福祉村構想に基く循環型社会システムの構築を目指しています。留学生の皆さん、是非インターシップにチャレンジしてみませんか・・・。


㈱ホームズ様、ありがとうございました。